29
某ドーナツ屋のCMで「トランス脂肪酸を減らしました」と言われ、恥ずかしながら意味不明だったので調べてみました。
[spoiler]■トランス脂肪酸とは・・・
構造中にトランス型の二重結合を持つ不飽和脂肪酸の総称。なので、1種類の物質を指してない。
そして、個々のトランス脂肪酸が健康に与える影響や、含有量の測定方法もすべては確立していない。
巷で騒いでいるのはトランス脂肪酸の「一部」であって、まだ不確定要素が多いらしい。
■トランス脂肪酸が人体に与える影響
過剰摂取することによって、以下のような健康被害のリスクが高まる。
- 血液中のLDL(一般に悪玉)コレステロール濃度が増加
- 血液中のHDL(一般に善玉)コレステロール濃度が減少
- 虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞など)の発症
- 認知機能の低下(認知症など)
他に、がん、2型糖尿病、アレルギーとの関連性の指摘もあるが、現在は十分な証拠がない。
■トランス脂肪酸の生成過程
自然界では、反芻動物(ウシ、ヤギなど)の体内で微生物により生成される。
人工物では、不飽和脂肪酸を多く含む油脂を水素化して飽和脂肪酸(常温で半固形の油脂)を製造する時に副産物として生成される。
■トランス脂肪酸を多く含む食品
食品100g中に平均して何g含まれるかによって、ワースト10を表記する。
- ショートニング:13.574g
(パン、焼き菓子、揚げ菓子などに使われる油。カリッ・サクッと仕上がる) - マーガリン:8.057g
(お馴染みのパンに塗るヤツですね) - ファットスプレッド:5.499g
(パンに塗るチョコクリームなどに使われる) - パイ菓子:4.752g
(あー、油の塊のようなお菓子だからね) - クリーム:3.017g
(コーヒーに入れる液状や粉状のヤツ) - バター:1.951g
(説明はいらないよね) - クッキー:1.916g
(ランキング上位の材料使うからねー) - コーン系スナック菓子:1.715g
(とんがりコ●ンやモロコシ●太郎とか?) - 植物性油脂:1.395g
(食用油、ナタネ油など) - 動物性油脂:1.365g
(ラード、牛脂など)
=====
あと、個人的に気になったウシに関するものは・・・
- チーズ:0.826g
- 牛肉:0.521g
- 牛乳:0.091g
- ヨーグルト:0.043g
ウシさん由来の食品は、トランス脂肪酸が少ない傾向にある。
【出典:食品安全委員会「食品に含まれるトランス脂肪酸の評価基礎資料調査報告書」】
■具体的な製品に含まれるトランス脂肪酸を算出
で、ショートニングがダントツでヤバいのはわかったが、ショートニングをそのままモリモリ食す猛者はいない筈なので、ドーナツの基本である「オールドファッション」で考えてみたい。
※この記事のすべての計算結果は、少ないデータを元にドンブリ計算していますので、基本的に信用しないでください。「なんとなくの目安」程度に捉えてもらえると助かります。
オールドファッション1個あたり17.8gの脂質が含まれているらしい。ドーナツ生地にはバターや牛乳も含まれるため、17.8gのうち10gを揚げ油、7.8gをバターと考えドンブリ計算してみる。
・揚げ油(ショートニング)10g中のトランス脂肪酸:1.357g
・バター7.8g中のトランス脂肪酸:0.152g
合計して、オールドファッション1個に含まれるトランス脂肪酸:1.509gという結果となった。あれ、思ったより高く感じないゾ。
んじゃ、フライドポテトならどうだ?
マックのポテト100gあたりに含まれる脂質は17.9g。原材料的に脂質=揚げ油と考えられるので、
・揚げ油(ショートニング)17.9g中のトランス脂肪酸:2.430g
マックフライポテト(M)は1個で135g入りなので、含まれるトランス脂肪酸は3.281g。ドーナツの倍以上だ!カロリー的にもこれは食えない。
他に、トースト1枚にマーガリン7gを塗ると0.564g、パイ菓子の代表である「源●パイ」を5個食べると1.782g、とん●りコーン1箱食べると1.286gのトランス脂肪酸を摂取している、と計算できた。
もちろん、各製造メーカーは商品中のトランス脂肪酸を減らす努力をする筈なので、これらの数値は減っていく(もしくはすでに減っている)、と願いたい。
少なくとも、ミスタードーナツはドーナツ1個あたり平均0.25gまで減らしている。
■まとめ
- トランス脂肪酸の摂りすぎは、確かにヤバそうだ。
- ファーストフードのカリッとした揚げ物系は最高にデンジャラス。
- 洋菓子やスナック菓子も、かなり危険な香りがする。
- 和食・和菓子派は何の心配もいらないぞ。
[/spoiler]